「やっときみを見つけ、ルーベン王国から奪った。そしてあのとき、国境できみに会った瞬間、一目惚れした。別荘で言ったことや寝室で言ったことは嘘ではない。きみに会うまでは、年齢のことや『獅子帝』にまつわる噂のことで、きみが嫌がるだろうと思って諦めていた。が、会った瞬間にそれらのことがふっ飛んでしまった。昔の約束を守るべきだ。そうあらためて決意した。それ以降のことは、きみも知っての通りだ。もしもきみがいまだにおれを疑っているのなら、これで払拭されたのではないだろうか? おれたちがいまここにいるのは、まぎれもなく運命だ。(えにし)だ。身勝手だが、きみがどう思っていようと関係がない。おれは、きみをけっして離さない。きみを側に置き、しあわせにする。だから、きみもそれを受け入れてくれ。いいや。受け入れるのだ」