年上旦那に年上息子たち。ついでに年上嫁たち。

 彼らにとってわたしは、流浪の亡国の王女にすぎない。しかも、見てくれがメガネザルで年下である。そんなわたしのことを、かれらがなめてかかってくるのはわかりきっている。それに対抗するのに、明るく笑顔でいるというのも意表をついていていいかもしれない。

 慣れるまでは疲れるでしょう。心が折れてしまうかもしれない。

 だけど、これを機にかわってみるのもいいかもしれない。もうすぐ二十二歳の誕生日迎えることだし。

 これって、絶好の性格改善のタイミングじゃない?

 決意をあらたにし、思いっきり笑顔で洗面所を後にした。