「ディアナさん」

 立ち上がりながら右足を、それから左足を振って靴を脱ぎ捨てた。同時に、ディアナの腕をつかんだ。そのときには、すでに駆けだしている。

 とにかく、玄関の方へ向かって廊下を駆けた。

 ラインハルトに何度も言われた通り、逃げに徹してみた。