ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?

「ちょっ、突然何事なの?」

 途端に金切り声が上がった。

 そのきいたことのある耳障りな金切り声は、ディアナのものに違いない。

 ゾフィが驚いているわたしの腕をひっぱったので、いっしょに室内に入った。

 な、なんてこと……。

 それを見た瞬間、顔が爆発してしまうのではないかというほど熱くなった。