「陛下。ほら、駄々をこねないで行きましょう」
「そうですよ。いくら今後は帝都にいることが増えたとしても、調練には出馬していただかないと」
「ジーク、シュッツ、わかっている。わかっているが、チカと一夜離れ離れになるのだぞ。耐えられるものか」
「であれば、おれたちだってそうです。おれだって、リタと離れたくありません」
「そうですよ。ぼくだってゾフィといっしょにいたいです」
「それならば、いっそのこと仮病を使おう。あるいは、何者かがおれたちの命を狙っているので調練そのものを中止にする、とか」