嵐は突然やってきて、あっという間に去った。

 続きの間の扉が閉められ、人の気配がなくなった。

 六人でそうと悟った瞬間である。

「チカ、チカ、怖くなかったか? 遅くなってすまなかった」

 ラインハルトが抱きついてきた。

義母(はは)上、大丈夫でしたか?」
義母(はは)上、何かされませんでしたか?」

 ジークとシュッツも心配してくれている。