「チカ、ようこそバーデン帝国へ。本来はこの席には皇帝が座していて、憎たらしい表情と態度でグラスをかかげているのだろうが……。いまは、おれでガマンしてほしい」
クラウスの言葉でハッと顔を上げ、かかげるグラスの向こうの彼を見た。
「こんなわたしにロマンチックな演出までしていただいて感謝いたします。皇帝陛下は、憎たらしいのですか?」
憎たらしい表情と態度……。
きいている噂のこともあって、ますます怖ろし気な人物に思えてくる。
クラウスの言葉でハッと顔を上げ、かかげるグラスの向こうの彼を見た。
「こんなわたしにロマンチックな演出までしていただいて感謝いたします。皇帝陛下は、憎たらしいのですか?」
憎たらしい表情と態度……。
きいている噂のこともあって、ますます怖ろし気な人物に思えてくる。

