「というわけで、ちんちくりんはちんちくりんらしい恰好で充分というわけです」

 座り直しつつ、ディアナに笑いかけた。すると、彼女はバツが悪そうな表情で視線をそらせた。

「陛下は、おやさしい方です。『お飾り妻』にすぎないこんなちんちくりんに、いろいろ取り揃えて下さいました。政治的な意図があってのことは充分承知していますし、わたしもそれをあてにしていないとは言いません。生きていく為には衣食住が必要ですから。正直なところ、亡国の王女だからといってわたしに価値はありません。陛下は、それを承知でこうして拾って下さいました」