「皇宮の侍女は、大したことないわね。うちの侍女の方がずっと優秀だわ。不作法すぎて不愉快この上ないわね」
「ディアナさん、見苦しいところをお見せして申し訳ありません。不愉快な思いをさせたこと、謝罪します」

 とりあえず、いまは謝罪しておいた。

 侍女も含め、みんなが動揺している中でディアナと言い合いをするのは逆効果だから。

 そのかわり、侍女長に耳うちした。すると、侍女長はハッとしたようにわたしと視線を合わせ、それからディアナに視線(それ)を走らせた。

 侍女長はもう一度深々と頭を下げてから、侍女を伴って下がった。