「妃殿下、申し訳ございません」

 侍女長が大慌てで駆けつけてきた。

 何度も何度も頭を下げている。侍女も同様に。

 謝らなければならないのは、わたしの方だわ。

 わたしへの当てつけに、侍女は足をひっかけられただけなのですもの。