「ちょっと、ぬるいじゃない。ティーポットごと交換してちょうだい」

 突然、公爵令嬢が金切り声を上げた。

 彼女がラインハルトに絡みまくっていたときのキャピキャピ声は、甲高すぎて耳障りだった。いまの金切り声は、鼓膜がどうにかなってしまいそうなほど不快な声だった。

「か、畏まりました」

 侍女は恐縮しまくっている。

 すぐに言いつけを実行に移そうとした。