途中、一度だけクラウスが窓から顔をのぞかせた。

 彼は、わたしが食べている様子を見てやわらかい笑みを浮かべた。そして、馬車から離れていった。

 その後は、ゆっくり堪能した。

 どれもこれも美味しかった。

 こんなにたくさんの食糧を準備してくれるなんて……。
 もしかして、ドラゴンや魔獣に捧げられるのかしら。いいえ。獅子かもしれないわね。いずれにせよ、餌付けして太らせようとでもしているの?