ジークの言葉に、ラインハルトが静かに言った。

「わかっています、陛下。おれやシュッツも、リタとゾフィのことが大切ですから。正直、おれは国云々よりもリタを守りたい」
「ぼくもです。ゾフィのことが大切ですから。もっとも、二人ともぼくらが守る必要などないでしょうけど」
「そんなことはないわ、シュッツ。守ってくれる人がいるからこそ、わたしたちも戦えるのだから」
「そうよ。ジーク、頼りにしているわよ」