す、すごい馬車ね。

 四頭立ての豪奢な馬車である。

 その豪華絢爛な飾り物や意匠に圧倒されてしまう。

「疲れただろう。帝都までは遠い。とりあえず、近くに居城がある。今夜は、そこでゆっくり休むといい」

 彼が手を差し伸べてくれたけど、両手はトランクを持っているのでふさがっている。

 すぐに将校の一人が飛んで来た。