無意識の内に、ジークの方へ上半身を乗りだしていた。

 いまのわたしの表情って、きっと期待に満ち満ちているわ。

 全員に「厚かましい」って思われていないかしら。

 そんなふうに葛藤していると、ジークがこめかみのあたりをトントンと指先で叩いた。