「三人とも感激屋なのです」
「それはもう手の施しようがないほどです」

 リタとゾフィがこっそり、というには当人たちにきこえる程度の声量で教えてくれた。

 そういえば、以前にも同じようなことがあったような気がするわね。

「さぁ、陛下。それからジークとシュッツも、涙を拭って鼻をチーンして下さいな」

 ゾフィが言い、リタと二人でハンカチを渡すと、三人とも素直に涙を拭った後に鼻をチーンした。