「リタもゾフィも陛下を揶揄うのはやめろよ」
「そうだよ。愛に年齢など関係ないさ。たとえ陛下が八十のじいさんだったとしても、愛さえあればなんのその、だろう?」
「いや、シュッツ。それはさすがに無理がありすぎるだろう」
「それで無理なら五十手前も無理じゃないかな、ジーク?」
「……」

 血を分けた息子たちまでそんなことを言いだし、皇帝はますますシュンとしている。

 これが「獅子帝」のほんとうの姿なのね。