シュッツの説明にうなずくしかない。

 どうとらえていいのかわからないから。

 シュッツは続ける。

 皇帝が架空の将軍クラウスと偽ったのは、通常ならわたしを試すとか警戒して偽るものである。

 たしかにそうよね。それは、おおいに納得出来る。

 わたしについては、亡国の生き残り王女というだけでそれ以外はまったく情報がないはず。だから、警戒するのが普通よね。というわけで、皇帝が身分を偽ってわたしを試したり観察することが出来る。