「ところで、陛下は遅くないか?」
「ああ。遅すぎる」
「シュッツ、ジーク。あなたたちで陛下を迎えに行ってきてよ」
「リタの言う通りね。そうすべきよ。陛下、一人で悩んでいるのに違いないわ」

 皇帝がいっこうにやって来ない。

 シュッツが言いだし、結局、シュッツとジークが居間から出て行った。