「であれば、その噂通りですよ。『獅子帝』という異称は、大袈裟ではありません。もしかして、同じことを将軍に尋ねましたか?」

 ジークの問いに、無言でうなずいた。

「それで、彼はなんと答えましたか?」
「噂通り、だと」
「はははっ! 彼らしい回答だな。彼は、陛下のことを嫌いだって言っていましたか?」

 シュッツの問いに、やはり無言でうなずいた。