「チカ、ぜったいにしあわせにする。この世のどんなしあわせ者より、ずっとずっとしあわせにする。そして、愛をいっぱいいっぱい注ぐ。愛して愛して愛しまくる。重いと思われようとチカがおれを嫌いになろうと、おれは生涯きみだけを愛し続ける。それから、何よりも大切にする。いつもやさしくするし、気を遣う。どんなことからも守るし、かばいもする」

 そして、また抱きしめられた。今度は、先程とは違ってやわらかく。ちゃんと加減してくれている。

「チカ、心から愛している。全身全霊をもってきみを愛している」

 抱きしめられたまま、皇帝はささやき続けた。