「あー、くそ! ティナと一ヶ月も一緒に暮らすなんて! なんか先を越されたみたいですっごく悔しい!」
いつも飄々としていたトールがヤキモチを焼いている姿は少し子供っぽくて、そのギャップにティナの胸が不覚にもときめいてしまう。
「え、えっと……! トールにももちろん作ってあげるよ!」
「本当? やった! 俺、ティナが俺だけのために作ってくれた料理が食べたい」
「う、うん……! トールの口に合うかわからないけど……」
ティナが一日かけて作った料理は精霊たちとアウルムに食べられてしまい、結局トールの口には入らなかった。
だからトールのティナの料理に対する執着はますます募っているようだ。
ティナはトールのためにも、これからはたくさん、飽きるぐらい料理を作ってあげようと思う。
きっとトールなら、ティナが作った料理はなんでも美味しいと言ってくれるだろう。



