月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。


「また精霊のことで何かあったら教えてくれる?」

『うんー。わかったよー』

「じゃあ、そろそろ寝ようか。今日はアウルムも疲れたでしょ」

『はーい!』

 アウルムはずっとティナを乗せて飛んでくれた。元気そうにしているが、かなり魔力を消費したはずだ。

 ティナが用意した寝床に、アウルムはころん、と丸くなった。元々寝つきが良いアウルムは、あっという間に寝息を立てている。

(ずっと頑張って飛んでくれてたもんね……。アウルム有難うね)

 眠りについたアウルムを起こさないように、ティナはそっとアウルムを撫でた。そして疲れが取れるように、足りない魔力を補うように神聖力をアウルムに流し込んでいく。
 これでアウルムが朝起きた時には、元気いっぱいになっていることだろう。

 アウルムに神聖力を流した後、地図でこの周辺を調べていたティナは、急激に眠くなってしまう。

「あれ……? 私も疲れてるのかな……?」

 もしかすると自分が気付かないうちに疲れていたのかもしれない、と思ったティナは、素直に眠ることにする。