それから二人は、いつもトールが使っているテントを組み立て、就寝の準備をする。イロナたちと使っているテントよりひと回り小さいが、二人と一匹が眠るには十分な広さだろう。
……ただ、寝るための寝具は大きめの毛布一枚だけであるが。
武器や防具などの装備を外し、身軽になったティナは、浄化魔法で身を清めた。
トールの方を見ると、彼も装備を外してラフな服装になっている。
装備を外したトールの体のラインが目に入り、ティナの心臓がどきりと跳ねる。シャツ一枚着ていてもわかる、綺麗に付いた筋肉や体格の良さに、思わず見惚れそうになったのだ。
「じゃあ、寝ようか」
「う、うん」
トールが敷かれたマットに横たわり、「はい、どうぞ」と毛布を広げてティナを誘う。
ティナは心臓をドキドキさせながら「お邪魔します……」と言って、毛布の中に入り込む。
ベルトルドが用意してくれた装備はどれも一級品で、マットも例に漏れずとても寝心地が良いものだった。
被った毛布も柔らかく、隣りにいるトールの体温も相まって、ガチガチに緊張していた身体から、徐々に力が抜けていく。
(うわぁ……すごく気持ち良い……)
トールを意識してしまい、きっと今日は眠れないだろう、と思っていたティナは早々に意識を手放した。
自分で張った結界の効力が相乗効果となり、ティナを深い眠りへと導いたのだ。



