トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜【書籍化】

「紗季さん!あの衣装すっごく好評なの!」
「うんうん!それに私達も可愛くて大好き!」
「今日もすごーく楽しみにしてましたぁ」

キャピキャピ、という表現はこういう時に使うのか、と明日香は妙に納得していた。

すると、女の子の1人が、あれ?と明日香を見た。

それに気づいた紗季が紹介する。

「ああ、この子はうちのアルバイトなの。って言ってもまだ決まってないけど。今日は見学させてね」

「わー、そうなんだぁ」
「まだ決まってないの?えー、決めちゃいなよー」
「可愛いー!お名前は?」

わらわらと取り囲まれて、明日香は少し後ずさる。
「あ、こ、小池明日香です」

「明日香ちゃん!」
「宜しくねー!」
「あ、じゃあ私達も自己紹介しないと」

そう言うと、サッと横1列に並ぶ。
「あみです!」「りなです!」「ふうかです!」
「3人揃って、コットンキャンディです!宜しくお願いしまーす!」
ジェスチャーも交えながら、息ぴったりに声を揃えてお辞儀する。

次の瞬間、明日香は急に大きな声を出した。
「あ、ああー!あの?!」

(そうだ、この子達、どこかで見たことあると思った!CMで、お菓子の宣伝してる子達だ!)

明日香はマジマジと3人を見つめる。

「ほ、本物だあ。可愛い…」