カッコイイ人特有の爽やかさと、見惚れてしまうような甘い笑顔。



今はそれが、あまりにも彼の言動とかけ離れていて。



「お、お断りします……っ!」



久しぶりに大きな声を出して拒絶した。



でも…それは全然効果なんてなさそうで。



「…よかった。やっぱり昔の夢羽のままだ。困った顔も可愛いし、お姫様なんて言われてて焦ったけど…僕の知ってる夢羽で安心した」



どういう…こと?



私を“夢羽”と呼ぶのはお兄ちゃんだけ。



“昔”の私を……知ってる?



「…忘れちゃった?」