「後始末に困るようなものは手を出すな、もっと他の狙え」

「じゃあ、やっぱ口」



「ちげーよ!!」
「ちがうッス!」



珍しく俺と小太郎のツッコミが重なる。いや、こいつらどういう神経してんだよ。普通もっと他に言う事があるだろ。



「新島を確保して紫野郎と一緒に縛っとけ。もう、それで終わりだ」



そうしてチラリと紫野郎を見た瞬間――俺の肝が急下降して冷えた。



「お、い!危ねえ!!生吹、一輝、伏せろ!!!」



なぜなら紫野郎が、どこから出したか分からない拳銃の銃口を、ぴったりと生吹の心臓をターゲットに絞っていたのだから。



「(商売って、こっちの方もかよ!!)」



てっきりクスリ関連だけかと思ってたのに!こいつらもっとヤベー組織だったのか!

頭であれこれ考えながらも、俺の足は生吹と一輝に向かう。間に合うか、間に合わないか――そんな当てにもならない確率を考えながら、必死に手を伸ばした。



だけど、