「ひゃ、ぅ……っ」
「ふふ、かわいい声」
「~っ」
もう、無理だ。顔を見れないよ……。
プシューと湯気があがる私を「ごめん意地悪しすぎた」と頭を撫でる生吹くん。自分の席に戻って、首元をゴソゴソとしている。
「実はね、そのネックレスお揃いなんだ」
「え?」
生吹くんが、首元からクンッと何かを引っ張り出す。それは、私と同じ薄黄色の宝石のついたネックレスだった。
「これを見れば美月が近くにいる気がして、頑張れそうな気がして」
「生吹くん……っ」
頑張るっていうのは、学校のことかな?
勉強が嫌いなのかな?……ちょっと可愛い。



