最強王子とフェンス越しの溺愛キス



生吹くんはガタッと席を立って、私の後ろに移動する。

小さな金具にも一切苦戦せず、スラリと、私の首にネックレスをつけた。



「出来たよ」

「きれい、かわいい……っ」



宝石は薄黄色をしていた。反射する度にキラキラ光って、天井に黄色を映している。

それを見ると、まるでお月様が天井にいるようで……。綺麗で、少し不思議な気分になった。

そんな私を、後ろから見ていた生吹くん。「いいね」と、安心したように笑った。



「美月は白が似合うかなって思ったんだけど……白は、嫌な人の事を思い出しそうで」

「い、嫌な人?」


「こっちの話。

でも、黄色も似合う。美月は本当にキレイだ」



そして、チュッと。

髪をよけて剥き出しになっている私の首に、キスを落とす。