その後、私たちは夢中でデートを楽しんだ。可愛い雑貨屋、大量の本が陳列されている本屋、CDショップ……


お互いの知らない部分を知りたくて、二人の興味なさそうなお店まで入ってしまう始末。



「生吹くんって、こんな事が好きだったんだね!」

「美月、これは?美月に似合いそう」




相手の事を知りたくて、自分の事を知ってほしくて。私たちは時間を忘れて――何もかもを忘れて、二人の時間を楽しむ。








そして、夕方。



「ここのカフェに入る?」

「うん、ちょっとお腹空いちゃった」



言い終わると同時に「ぐ~」とお腹が鳴る。

ひ!は、恥ずかし過ぎる……っ!