最強王子とフェンス越しの溺愛キス



「その時から、過度に人の顔色を見るようになったんです。

その人が今なにを思っているか、見逃さないように。私が、勘違いしちゃわないように……」



全てを話し終えて二人を見ると、反応は様々だった。


私の隣で怖い顔をしている生吹くん。

そして、私の正面で、何やら考え込んでいる純也先輩。



「え、と……?」



逆に、私がどう反応していいか迷っていると、純也先輩が「それってさ」と私を見た。



「照れ隠し、だったりしないかな?」

「てれ、かくし……?」

「うん。男の子はよくあるんだよ。本音を言うのが恥ずかしくて、つい嘘の事を言っちゃうんだ」

「うそ……?」



え、じゃあ……。
あの子の言ってた「好きじゃない」って言うのは……?