「はー?あんたの紹介なんて毛ほども興味ないからスルーしてたってーの!!
私の美月を奪う最低ヤローは今すぐこの場から消えろ!イーだ!!」
「キー!!ちょっと背が高いからって!バカにするのもいい加減にするッス!俺はこう見えて強くて、」
「ちょ、ちょっと……っ」
二人が言い合う姿を見てオロオロした私。
だけど、冷静になって見ると、
なんだか……
「無駄に背が高いだけのくせに!」
「完璧に無駄なチビのくせに!!」
二人がすごく仲の良い友達に思えてきて、
なんだかとても、嬉しかった。
「ふふ、良かった……っ」
「ちょっと美月ちゃん!何がいいんスか、何が!」
「そーだよ美月ー!早く真白と帰ろうよー!!こんな奴どっかに置いといて!」
いがみ合う二人の真ん中に立ち、そして二人の服を控えめに握る。
そして「帰るなら三人が良いな」と伝えてみた。
すると、
「美月ちゃん……天使っ」
「美月が、そこまでゆーなら……」
と、何とか話は落ち着く。
「今日だけッスよ」
「何言ってんの?明日も来るに決まってんじゃん!」
「まさか毎日ッスか!?」
「悪いわけ!?」
「ふふ」
そして私たちは三人仲良く、無事に家に着いた。
だけど――
「生吹の女の家、発見しました」
私たちの後を一つの影が着いてきているとは、私も真白ちゃんも、そして小太郎くんさえも――誰も気づかなかったのだった。