「私は、生吹くんがヤキモチ妬いてくれてるって知って、心から……舞い上がって、ます……っ」

「え」

「(い、言っちゃった……っ!)」



言った後は恥ずかしくて、とても生吹くんを直視できない。咄嗟に私は俯いて、目を閉じる。


すると生吹くんが「美月、顔上げて」と、熱くなった手を私の頬に添えた。

その温度の高さにビックリして、思わず聞いてしまう。



「生吹くん、熱がある……?
手が、すごく熱いよ!?」

「え、」



生吹くんは瞬時に私の頬から手を離して、自分の顔に近づけた。まるで、赤くなった顔を隠すように。



「生吹くん……?」

「〜っ、美月が、正直に話してくれたから、俺も正直に話すよ」

「え?」



生吹くんは、尚も手で顔を隠していた。だけど視線は逸らすことなく、火照った顔で私を見つめる。


そして――



「俺もさっきの美月の言葉に……舞い上がってる」