最強王子とフェンス越しの溺愛キス



「えと、あの……っ」



嬉しくて、でも照れくさくて恥ずかしくて。どう答えようか迷っていると、生吹くんが「あっ」と声を漏らした。



「ごめん……ヤキモチだ。みっともないよね。忘れて」

「っ!」



少し耳を赤くして、焦ったように喋る生吹くん。ガッチリと繋がっていた手の力が緩んでいく。



「(こ、このまま離れるのは嫌だっ)」



反射的に、離れゆく生吹くんの手をギュッと握った。


離れないように。
離れて、いかないように。



「い、生吹、くん……っ」



再び強く握られた手に、生吹くんは驚いた顔をした。まず繋がった手を見て、次に私の顔を見る。