「よくはないな。第一、美月から言われてんだ。
暴走族には入らないで欲しいって」
「へぇ。は？え、じゃあダメだろ」
俺の言葉に、まるで生吹は他人事のように「だよなー」と言った。
「けど美月が危険な目に遭う事を考えたら、約束破った俺が嫌われるのは大したことじゃない」
「何言ってんだよ、嫌われるって……大した事だろ。
第一、お前と美月ちゃんて何？どんな関係？」
気になっていたことを聞く。だって生吹がここまでする女の子って珍しいし。
だけど、
「……」
「だんまり？まさかハズイのかよ」
「だったら？」
「え、マジで恥ずいの？」
生吹はバツの悪そうな顔で、俺を見た。
