最強王子とフェンス越しの溺愛キス





生吹が美月ちゃんとファミレスを出る時――生吹は、目で俺に訴えて来た。


その内容を何となく察した俺。スマホを操作して、ある人に連絡をとった。



『ご無沙汰してます、一輝です。ちょっと会ってもらいたい奴がいるんです。

名前は――春風生吹です』



生吹、という名前を出した途端。電話相手は食いつく。

会う時間と場所を、早々にリクエストして来た。



『今?ファミレスです。でも、俺らがそっちに行きますよ?え、目立つから来るな?……分かりました。では、後ほど』



電話を切って30分後――


赤い顔をして帰って来た生吹とほぼ同時に、その人はやって来た。