ピシッと当てて、にひっと笑う。


最初の頃は無理やり強引にもやらされてたんだけどなあ…。

でもいつもいつも、どうしてか言うことを聞いちゃってたんだよね。



「…よくぞ俺のものになってくれた。…敬礼」



彼も同じようにしてくれた、初めて。

どこか懐かしむように優しい顔をしたナナちゃんを、これからもずっとずっと大切にしたいと心に誓った。


そしてまた、ふわりと抱き寄せられる。



「…ちなみに今日から一緒に寝るってことでいーの」


「…えっ、……え!?」


「決まりな。俺のベッド?ゆらのほう?」


「いやっ、あのっ、ちょっと待って…!」


「待たねえ。……俺もう我慢とか無理だから、そこだけは覚悟しといて」



とりあえずまずは傷、見せて───と、私の太ももをスルリと撫でながら囁いた十波 七兎は。

もしかすると、とんでもなく危ないウサギなのかもしれない。




After time. fin.