陽子ちゃんは時折驚きの顔を見せていたけれど、納得したようだった。
神代くん、一体何を言ったのだろう。
ちょっと気になるところだけれど、ここからじゃ何も聞こえない。
「……はぁ」
ため息をついて、窓の外を見る。
私の心とは違って、綺麗な青空だ。
今日の朝、天気予報を見たけれど、梅雨入りはもう少し先になるらしい。
雨の日はどちらかと言えば好きな方。
珍しいっていえばそうかもしれないけれど、晴れの日は私には眩しすぎて。
逆に雨の降る日は全てを洗い流してくれそうな気がして好き。
私の心のもやもやも雨で全部流してくれたらいいのに。
ぼーっとして過ごしていると、神代くんが予言していた英語の時間になった。
確か、茂木くんが居眠りをして怒られるんだっけ。
そんなはずないって思っているのに、どこかで本当に起こったら面白いかもと思う自分がいた。
ここ最近、私の周りで面白いことなんて起こっていなかったから、ちょっとだけ楽しみだった。



