「ねぇ、どこまでついてくるの?」



学校を出てからというもの、ずっと私の後ろをついてくる神代くん。


まぁ、いつものことなんだけれど。



「詩織の家まで」



そんなに私のことが心配なんだろうか。


それとも予知夢が現実になるのかどうか確かめたいだけなのだろうか。



「私、これから図書館で勉強するつもりなんだけど」



元々そんなつもりはなかったけれど、思いつきでそう答えた。


そうしたら、神代くんは諦めるかと思ったのに。


私の考えは甘かったみたい。



「なら、俺も行く」


「なっ……」


「どうせなら一緒にやった方がいいだろ?お互いに教え合えるし!」



神代くんはそう言ってにっと笑う。


ダメともはっきり言えず、いつの間にか図書館に着いてしまった。


窓際の席がちょうど2つ空いていて、そこに腰をかけた。


これ以上あまり関わりたくないというのに、ちゃんと席を探してしまうあたり、私の悪い癖だ。