神代くんが目を覚ましてから、3日後。


予定通り、神代くんは退院することになった。



「神代くん、退院おめでとう」


「おめでとう、颯馬」



退院日はちょうど土曜日で、鎌田くんや陽子ちゃんもやって来た。


病院の入口で待っていると、両親と一緒に神代くんは出てきた。



「元気そうでよかったよ」


「ありがとな、圭佑。詩織と岡田もわざわざ来てくれてありがとう」



体を強く打っているから、しばらくは安静にということだったけれど、通常通り普段の生活を送っていいと先生からお許しが出たらしい。



「ってか、お前ら2人いつ仲良くなったんだよ」



鎌田くんから疑問を投げかけられる。


2人というのは視線を見るに私と陽子ちゃんのこと。



「颯馬の入院中にちょっとね。ねっ、詩織」


「うん」


「良かったな、詩織」



ニコリと笑う神代くんに、私は大きく首を縦に振って頷いた。