君にたくさんのありがとうを




「じゃあさ、俺の話聞いてくれる?」


「神代くんの話?」


「うん、俺の中学生の時の話」



神代くんは、ベッドの上に座ったまま静かに話し出した。



「これは俺の不思議な能力の話」



神代くんの能力の話。


神代くんには予知夢を見ることができるという不思議な力がある。



「これはね、俺が中学生の時に見られるようになったんだ」



神代くんが中学生の頃、家庭内環境が最悪だったらしい。


両親は毎日喧嘩ばかりで、神代くんは毎日のように逃げるように自室に閉じこもっていたそう。



「その時に初めて予知夢を見た。俺の両親が離婚する夢」



その後、神代くんの両親は本当に離婚してしまったらしい。



「辛かったよね……」


「その時は本当に辛かった。家族がバラバラになった瞬間だった」



それから神代くんは父子家庭になった。



「あれっ、じゃあさっき来ていたお母さんは……」


「父さんの再婚相手。去年再婚したんだ、うちの親」


「そうだったんだ」



あの優しい神代くんのお母さんは血の繋がっていないお母さんだったんだ。