君にたくさんのありがとうを




私の気持ちなんて神代くん本人に言うつもりなかったのに。


あの時は神代くんは眠っていたし、思わず口からポロリと出ちゃっただけで。


神代くんの目を見ることができなくて、俯いてしまう。



「教えて、詩織」



何故だろう。


神代くんに言われると断れないのは……



「えっと……その、」


「うん、ゆっくりでいいよ」


「私、神代くんのことが……」



気持ちは溢れて止まらない。


神代くんが眠っている間、どんなに神代くんのことを想っていたか。


好きで、好きで、大好きで。


私にとってとても大切な人。



「……好き」


「よく言えました」



頭をポンポンと撫でられる。



「神代くんの意地悪」


「俺は意地悪だよ」



そう言って笑う。


神代くんは小悪魔だ。


私の気持ちを見透かして言うんだから。