「あのさ、前に言ってた私の予知夢って本当なの?」


「予知夢って事故のこと?」



そう言われてこくんと頷く。


ずっと気になっていた。


神代くんが言うことの信憑性が増してきた今、とても気になっている。



「本当だよ……でも!」



神代くんが私の前に出て立ち止まる。


道を塞がれた私も、神代くんの目の前で立ち止まった。


神代くんと向かい合わせになる。



「大丈夫。俺が絶対に守るから」


「う、うん」



神代くんの目はとても真剣だった。


未来がわかる神代くんのことだから、任せておいても大丈夫かもしれないと思った。


生きていてもいいことがないけれど、まだ死ぬには早すぎると思っていた。


せっかくこの世に生まれたのなら、もう少し生きてみたい。


しかも交通事故で死ぬなんて理想の死に方じゃない。



「ありがとう、神代くん」


「お礼は守ってから言ってよ」


「うん、わかった」



そうして私たちは学校へと進み始めた。