溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 一人で帰る事に慣れてしまった今、寂しさはほんの少しだけ感じなくなった。

 それでも、会いたいって気持ちは変わらないけど。

 自然とスクールバッグを持つ手に力が入り、ちょっと痛くなる。

 私ってつくづく、先輩がいないとダメな人間だなぁ……。

 先輩が隣にいないだけで、凄く泣き虫になってメンタルがすぐに粉々になる。

 そんな自分をどうにかしようとしても、どうにもできないのが現状。

 この先私、まともに生きていけるんだろうか……。

 自嘲するような悩みを抱き、お母さんに頼まれたものを買う。

 スーパー内に入って、お目当てのものをかごの中に入れていく。

 あ……これ、先輩が好きなお菓子……。

 その時目に入ったのは先輩が以前好きだと言っていた、コーヒー味のプリン。

 私は苦いものは食べられないから普段なら買わないけど、気付けばプリンを手に取っていた。

 私、いつの間に持って……。

 はっと我に返り、慌ててプリンを元の場所に戻す。

 先輩のこと考えてたからって、自分が食べられないものを買おうとするなんて……相当なのかもしれない。