もう先輩に会えなくなって、一か月も経つんだ……。

　カレンダーを見て、月が変わっている事にやっと気付く。

　この一か月は、先輩と少しも会えなくて時間が経つのが凄く遅かった。

　きっとこれからも、先輩とは会えないんだろうな……。

　先輩の態度はこの前のしか知らないけど、先輩は確実に私を嫌っている。

　だから私、もう諦めたほうが良いのかな……。

　学校に行くまで私はずっと、先輩のことばかり考えてしまっていた。



「あははっ……やっぱりあたし、篠碕先輩ぶん殴ってくるねっ！」

「こ、怖いよ香耶ちゃんっ……！」

　憂鬱な気分で学校に向かい、香耶ちゃんに会う。

　香耶ちゃんに最近先輩のことを相談することが増え、香耶ちゃんは物騒な事を言うのが増えた。

　殴るとか締めるとか、どつくとか……。

　香耶ちゃんはこんな暴力的な子じゃないのに、どうしてそんな言葉ばかり知ってるんだろう……？

　そう思う事もしばしばで、先輩の元に行こうとする香耶ちゃんを止めるのが私の最近の日課になりつつあった。