溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 そんな先輩の姿に、疑問を抱かずにはいられなかった。

 どうして、助けてくれたんだろう……。

 先輩は私のことが嫌いだから、別れたんだよね……?

 どういう、事……?

 現状が理解できず、はてなマークが脳裏を駆け巡る。

「ちっ……行くぞ、お前ら。」

 男の人たちはというと……先輩を見るや否や、どこかに行ってしまった。

 ふぅ……とりあえずは一安心、かな。

 まぁ、先輩が助けてくれたおかげだけど。

 ほっと静かに胸を撫でおろし、先輩を後ろから見つめる。

 先輩は別れた時と変わらず、かっこよすぎる。

 でも今は……何だか凄く怒っているように見えた。

「せ、先輩っ……。」

 それでも話をしようと、小さく先輩を呼ぶ。

 そうすると先輩は、はっと我に返ったように私から距離を取るように歩き出した。

 ……だけど、ここで先輩に話を聞かなきゃ。

 この前は答えてもらえなかった事を、はっきりさせたい。

 先輩からしたら迷惑になる、分かっているけど聞かないという選択肢はなかった。