溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 ……よし、教室に戻ろう。

 ひんやりと冷えているお水を片手に持ち、来た道を帰ろうとする。

「ねぇ、君さ……藤乃菜花ちゃんだよね?」

 その時、突然近くから名前を呼ばれた。

 急な事で驚いてしまったけど、気になったから声のしたほうに視線を向ける。

 そこには、三人の男の人が私をニヤニヤと笑いながら見ていた。

 え……っと。

「は、はい……。」

「やっば、めっちゃ可愛いんだけど。」

「こんなところで、君みたいな可愛い子が何してんの?」

 ……ど、どうしよう。

 尋ねられた事に返事をした瞬間に、二人の男の人がそう言っていた。

 というか、可愛い子って……どういう事?

 私じゃないだろうし、だとしたら誰……?

 ……でも何となく、嫌な感じを感じ取る事ができた。

 と、とりあえず香耶ちゃんのところに戻ろうっ……。

「し、失礼しま……っ!」

 一歩後ずさってここから去ろうとした時、男の人たちの一人に腕を強引に掴まれた。

 男の人の手が触れた瞬間、体に拒絶反応が起こる。