一人で帰る事にも、最近は慣れてきた。

 寂しい事に変わりはないけど、慣れるしかない。

 先輩……会いたい、です……っ。

 届かない祈りを呟き、帰る足を速める。

 やっぱり一人になっても、先輩のこと考えちゃう……。

 どこまで執着深いんだろう……私って、思ったよりも重症なのかな。

 嘲笑うような笑みを浮かべ、一人きりの家路を歩く。

 沈んでいく夕日は、私を哀れに見ているのかなぁ……なんて、馬鹿みたいな事を考えてしまった。