溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 ……こんなのじゃ、ダメなのに。

 パチンっと頬を叩いて、喝を入れ直す。

 いい加減気持ちを切り替えないと、執着しすぎだって言われそうだ。

「……よし。」

 ぎゅっと手を握りしめ、深呼吸を一回する。

 ふぅ……うん、大丈夫。

 嫌な音を立てていた心臓を宥め、何とか落ち着きを取り戻す。

 あっ……そろそろ戻らないと、授業始まっちゃう。

 近くにあった時計に目を走らせ、確認する。

 私は急いで教室に戻ろうと、歩こうとした足を速めた。



 夕暮れが差す中、私は一人で教室にいた。

 理由は、日直で日誌を書く為。

 机の上に日誌を広げ、記入欄に今日の出来事を大まかに記入していく。

 その時、はぁ……とため息を吐いた。

 最近、やたらと告白が多い気がする。

 この前の彼の告白から数日経ったけど、その間に他の人にも告白された。

 しかも……五、六回ほど。

 どの人も私は全く知らない人で、私は全ての告白を断った。

 好いてくれる人の気持ちを考えると断りづらかったけど、どの人も必要以上に突っ込んでこない人だったから安心している。