溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

「そうだねっ! たくさんケーキ食べよう!」

 だから、私も香耶ちゃんの言う事に乗り気になった。

 よーし、こうなったらたっくさんケーキ食べようっと!

 香耶ちゃんにも話を聞いてもらって、気分をすっきりさせよう!

 私は両手に拳を作って、香耶ちゃんと同じように意気込んだ。



「菜花……そんなに先輩のこと好きなの?」

 喫茶店に入り、ケーキを注文してから話を始めた。

 最初は興味のあるものや事、面白い体験とかを話していた。

 でも恋愛方面の話になった瞬間、香耶ちゃんに尋ねられた。

 先輩のこと……か。

 私には、そう尋ねられたらこう返すしかない。

「うん。別れたのにこんなに想っちゃうのって、私って重い女なのかも。」

 あははと乾いた笑みを浮かべ、自嘲する。

 もう別れて二週間も経つのに、先輩への想いが薄れる事がない。

 ……ううん、二週間じゃ忘れられるはずがない。

 むしろ日に日に増えていて、どれだけ独占欲が強いんだろうと自覚してしまう。

「いいや、菜花は正しい! というかやっぱり、篠碕先輩を殴ってこないと気が済まない! 今からでもカチコミに行きたい!」